ココ・シャネル力 学校では教えてくれない77の言葉
ココ・シャネルの愛人人生を知らなかった。
だから水商売の人がこのブランドを良く所持しているのだろうか。だからタイトルが「学校では教えてくれない」なのか。
ココ・シャネルの人生を読んでいると、プラダを着た悪魔の編集長が思い出される。伝記要素もあるので、時系列にまとめてくれれば読みやすいのにと思う。
全体的に本としてはぺらいのだが、著者の八坂裕子さんのことば遣いにときおりハッとなる。奥付を読むと、著者は詩人なのであった。それからところどころ登場するキティちゃんの挿し絵はいったい何だと不思議だったが、版元が株式会社サンリオだった。
メモ
30 よくできた服は誰にでも似合う。
76 香水はどこにつけるかって、決まってるでしょ。キスして欲しいところに、よ。
マイベーシックノート
みひろぎさんの本。半年くらい前に買った。2013年末刊だが、2016年になって読んでも、写真が古臭くみえず色あせないところがベーシックの真髄を表している。
ただ、「毎朝、服に迷わない」の人の本もけっこう良くて、おふたりのポリシーで、特徴的に相反するのがバッグについてである。みひろぎさんは、バッグはベーシックカラー(黒、グレー、ベージュ(グレージュ))押しで、山本あきこさんはカラーバッグ押しである。
同じ30代でも、好きな服を着られる機会が多い人は山本さん、既婚で学校行事が多いとか職業柄だとかの理由でスタンダードを求められる人はみひろぎさんが参考になりそう。
フランス人は10着しか服を持たない
10着ではなかったのが衝撃だったが、原題はLessons from Madame Chic なのである。著者に非はない。マダムシックのレッスンとして読んでいると、自分もパリシックを疑似体験している気がして、楽しくページを進められた。しかしふわふわと心地よい読み物としては良いが、実用書としては物足りない。
とくに本書の根幹であるのだから、ワードローブの説明に実際の服の写真か、少なくともイラストを入れてほしい。ぐっとわかりやすくなると思う。第2弾も読んだが、こちらにも写真やイラストはなく、1冊目よりさらに抽象的になっていたので、どちらか買うなら1冊目のほうが良いと思う。2冊目はより一層ふわふわしている。
ともあれ、この本をきっかけにフランス本やコーデ本が流行った。タイトルだけで時代(というと大げさか)を作ってしまったし、10着しか持たない、と堂々と言い切っているあたりいっそすがすがしく、にくめないヤツといった感じである。