映画ドラえもん のび太の宝島

楽しみにしていた、春休みのドラえもん映画「のび太の宝島」。

しかし予告期間が長く期待し過ぎたのか、去年のカチコチがすこぶる良かったためか、いまいち面白くなかった。ちなみに宝島は前作公開時点でドラえもんの衣装などメインビジュアルが決まっていた。今年の予告はお月さまとうさぎのワンカットである。

前売りプレゼントを受け取ったときから、予感があった。
今作の前売り特典は、ピカピカひかるドラえもんの宝箱なのだが、赤緑黄の点灯速度がかなり早く、じっとみているとオトナでも目がおかしくなる。ピカチュウを忘れたのか。危ないのでこどもからはそれとなく取り上げて隠してしまった。なんというか、いちいち細部がこども目線ではないのだ。それは本編にも言える。

ストーリーは全体的にサマーウォーズとかデジモンぽい。別にドラえもんじゃなくて良いというか、これはドラえもんじゃないと思う、ドラえもん冠をつけた別の映画である。

そして全編を通じて感じるとってつけた感。ドラえもんの対象年齢ならアニメに不条理があって良いのだけど、それを全部説明していくのである。そう、ものすごく説明的。こどもアニメは、雨が降ったら海になったって良いし、かばんから目玉焼きが出てきたって良いのである。
すべての不条理を逐一説明するから味気ない、冗長になる。
恐らくコアメッセージに据えたのであろう、父と子の葛藤にしても、去年のクレヨンしんちゃんでがっちり描いているし、重複する客層からすると、これまたしりりの劣化版という印象になってしまう。
オーソドックスなギャクもなく、モノローグが多く、大人が大人視点から降りずに作ったドラえもんという感じだった。こどもは置いてきぼりなのだ。
上映中、下の息子は飽きてしまうし、上の息子は楽しんだみたいだけど、もう1回いこうとは言わなかった。(去年のカチコチは、もう1回見に行きたいとしつこくせがまれ、2回見た)

エンドも尻切れトンボで脚本を回収しきれていないし、冒険のひとつひとつのエピソードが薄く、ドラえもんならではのダイナミズムがない。大きく風呂敷を広げて結局は製作期間が間に合わなかったという印象だ。

映画ドラえもんは年1ペースで公開され、時期をずらすことができない。ツギハギだらけでも春になったら公開なのである。航海、公開、後悔。

次作ではいつものドラえもんに戻っていると良いなあ。ドラ映画初期、あんな大作を連投できたなんて、藤子先生は偉大だった。

星野源のエンディングは良かった。あとからフレーズがけっこう降りてくる。PVもロンスカななのにエロティックですごかったけど。